保活したママさん教えて!保育園選びや見学のポイント
- 2018.06.13
- 社会人に役立つコラム

お父さんお母さんたちの頭を悩ませる「保活」ー子どもを保育園に入れるための活動。
近年は待機児童の問題もあり、なんとかスムーズに希望する保育園に入れたいところですが、そのためには何をして、何に気をつけたらよいのでしょうか。
実際に保活を経て、現在は通園しているお子さんを持つお母さん2人にお話を聞いてみました。
保活スケジュール
ーー お子さんの現在の年齢と、いつ保育園に入園したかを教えてください。
Nさん:今、2歳1ヶ月です。2017年の4月に0歳児入園しました。
Uさん:1歳8ヶ月です。2017年の9月に0歳児クラスに途中入園しました。
ーー お二人とも0歳児入園なのですが、保育園の入園申請をした時、お子さんは生後何ヶ月でしたか?
Nさん:7ヶ月目です。たまたま4月生まれだったので、ありがたいことに育休が終わるタイミングに新年度入園で運良く入れました。
Uさん:私は、生後3ヶ月での申請だったんです。
産後ようやく落ち着いたかなという頃で、そろそろ保育園選びしなくちゃと思い、市役所のホームページを見たところ、3日後が申請の締め切りだったんです。なので、もろもろの提出書類がそろわなくて、結局1日遅れでの申し込みになってしまいました。
申し込みが遅れたことで、二次募集での選考になりました。
スケジュールのポイント
入園には、新年度入園と途中入園の2パターンがあります。それぞれで締め切りが異なるので、注意が必要です。
新年度入園(4月1日) | 途中入園(5月以降) | |
---|---|---|
受付期間 | 前年の10月~12月頃 | 入園前月中旬頃 |
入園可否の通知 | 幼稚園:前年12月頃 保育園:当年2月頃 |
随時 |
※例年の目安です。期日は各自治体ごとに異なっていますので、詳しくは申請窓口にお問い合わせください。
途中入園は欠員補充になるので、空き枠は非常に少ないです。多くの人が、新年度入園で申し込みをします。
また、0歳児クラスで入園する方が、それ以上の年齢よりは入りやすくなります。
育児休業が切れる=子どもが1歳になるまでに保育園に入れようとした場合は、0歳児クラスで入園することになりますが、新年度入園の締め切りは前年の10~12月頃なので、10月以降生まれの子は0歳児での入園は非常に難しくなります。
その理由は、以下の通りです。
・産前産後の大変な時期に保育園見学や申請を行わないといけない。
・新年度にはまだ生後6ヶ月未満のため、入園可能な保育園が限られる。
ですが、2017年からは育休期間が最長2年まで延長できるようになりました。
これを活用すれば、10月以降生まれの子どもも1歳児クラスにはなりますが、新年度を待って入園することが可能です。
くれぐれも申し込みに間に合わなかったということがないように、妊娠中から締め切り日を確認し、なるべく早く情報収集や保育園見学をしておきましょう。
保育園選びと見学
ーー 何ヵ所を候補に選んで、何ヵ所見学に行きましたか?
Nさん:3ヵ所候補に選んで、3ヵ所見学に行きました。
Uさん:3ヵ所候補で、1ヶ所見学です。
ーー 保育園選びは、何をポイントにしましたか?
Nさん:1.清潔さ 2.保育士さんが子どもたちと接している時の表情や雰囲気 3.自宅から勤務先の間で寄りやすいかどうか 4.トイレトレーニングの有無 です。
園内で物が散らかっているということは、片付ける時間がない=人手が足りていないということだと思うんです。なので、子ども一人ひとりに目をかけてもらえない可能性があるなと。それに物につまずいてケガしてもいけないですし。
あとは、トイレトレーニングは「うちの保育園ではしないので、いつまでにお家で完了させてください」と言われるところもあるみたいなんです。働いていると、帰ってきてからと土日だけでトイトレするのはなかなか難しいですよね。
Uさん:自宅から近いこと、通勤途中にあることで選びました。
私の住んでいるところは保育園の数自体が少なくて、選択肢があまりありませんでした。
入園してみて感じたことですが、結局「園より先生が重要」な気がします。
施設や保育内容ってさほど大きな差はないんですが、先生が子どもに接する姿勢とかは人によって全然違うなと感じることがあります。
実際毎日子どもと接しているのは先生ですから、影響力も大きいんじゃないかと。
でも、全員の先生の性格や取り組み方を、見学では判断することができないし、新年度には誰が担任になるかも分からないので難しいところです。
ーー 今の保育園に決定した理由はなんですか?
Nさん:実際に見学してみて、室内の雰囲気の良さとか設備が整っているなと思ったからです。あとは、ポイントに上げた4つで比較してみて、今の保育園が一番良いなと思えたからですね。
Uさん:第1、第2希望と落ちてしまい、第3希望ならすぐに入れると市役所の窓口から言われたので決めました。育児休業が切れるタイミングだったので、選ぶことができず・・・という感じです。
保育園選びのポイント
厚生労働省が上げる「よい保育施設の選び方」のポイントは以下の10項目です。
1.まずは情報収集を(市区町村の保育担当課で、情報の収集や相談をしましょう)
2.事前に見学を(決める前に必ず施設を見学しましょう)
3.見た目だけで決めないで(キャッチフレーズ、建物の外観や壁紙がきれい、保育料が安いなど、見た目だけで決めるのはやめましょう)
4.部屋の中まで入って見て(見学のときは、必ず、子どもたちがいる保育室の中まで入らせてもらいましょう)
5.子どもたちの様子を見て(子どもたちの表情がいきいきとしているか、見てみましょう)
6.保育する人の様子を見て
・保育する人の数が十分か
・保育士の資格を持つ人がいるか
・保育する人が笑顔で子どもたちに接しているか
・保育する人の中には経験が豊かな人もいるか
7.施設の様子を見て
・赤ちゃんが静かに眠れる場所があるか、また、子どもが動き回れる十分な広さがあるか
・遊び道具がそろっているか、外遊びをしているか
・陽あたりや風とおしがよいか、また、清潔か
・災害のときのための避難口や避難階段があるか
8.保育の方針を聞いて
・保育の考え方や内容
・どんな給食が出されているか
・連絡帳などでの家庭との連絡や参観の機会などがあるか
9.預けはじめてからもチェックを(預けはじめてからも、折にふれて、保育のしかたや子どもの様子を見てみましょう)
10.不満や疑問は率直に(不満や疑問があったら、すぐ相談してみましょう、誠実に対応してくれるでしょうか)
となっています。事前見学ですべてのことをチェックするのは難しいかもしれませんが、なるべくいろんな視点を持って園内・園外を見てみることが重要です。
他にも細かな点をまとめてみました。以下は保育園によって大きく違いが出てくる部分です。
・利用可能な年齢(何歳から何歳まで)
・保育時間(早朝/延長保育の有無)
・休日保育の有無
・一時保育の有無
・送迎バスの有無
・制服などを含む入園準備/後にかかる費用
・保護者参加の行事の多さ
・PTA活動の内容
両親ともにフルタイム勤務で、送り迎えの時間が不規則になる場合は、保育時間に幅がある施設を選ばなければいけません。
自家用車が使えず遠方からの通園になる場合は、送迎バスが必須です。
会社をなかなか休めない場合は、行事やPTA活動が多いと仕事の調整が大変になってきます。
これらは市区町村から配布される保育所案内書に記載されている項目もありますが、直接問い合わせしないと分からない部分もあります。
自分たちの働き方に合わせて適切な保育園を選ぶようにしなければ、入園後に困難を抱えることになってしまいますので、気をつけてください。
保育園見学の服装・持ち物
ーー 保育園見学には、どのような服装・持ち物で行きましたか?
Nさん:爽やか目でカジュアルなお母さんっぽい服装で行きました。白シャツ+デニムという感じで。
事前に所要時間15分程度と聞いていたし、また自宅付近の保育園に絞っていたので、抱っこひもと念のためのオムツ程度でかなり軽装備でした。
何か記入書類があった時に備えてボールペンとメモ帳は持って行きました。
Uさん:私も、普段着です。個別での見学だったので、特に気にしていませんでした。
持ち物は、筆記用具と園でもらった用紙を入れるカバンですね。
見学に際しては、メモと筆記用具は必ず持参し、気になることを書き留めておきましょう。見学で聞き逃したとしても、後日電話などで問い合わせることもできます。
見学をした後には、以下のようにエクセルなどで「良かったところ」「気になったところ」をまとめると、比較がしやすくなり、申請の時に候補順位が付けやすくなります。
Googleのスプレッドシートで作成しておけば、一人で見学に行っても、家族間で情報共有ができ、保育園決めの相談時もスムーズになります。
また、見学では保育園のパンフレットや資料がもらえることが多いです。
後日見返せるように、保育園ごとにファイルに綴じておくと便利でしょう。
保育園選び「もっとこうすればよかった」
ーー 保育園選びで難しかったこと・大変だったことはなんですか?
Nさん:引っ越ししたてで近所付き合いもまだなかったので、実際に通園している方のクチコミなどの情報が入手できなかったことですね。
あとは、見学時にどんな質問をするとよいのかが曖昧なまま行ってしまいました。
それからNGな場合もあるとは思うんですが、写真を撮って帰らなかったので、家族には完全に私の主観で説明するしかなくって。家族は判断材料がなかったので、少し不安に思いました。
ーー 保活を振り返ってみて、こうすればよかったということはありますか?
Nさん:毎日の準備物の中に、手作りのものがあるかどうか聞いておくべきでした。
持参するタオルや食事エプロンを園が指定した形で手作りすように指示されたんです。
その指示を受けたのが入園の1週間前だったんで、家にミシンもないし!って困りました。結局はお友達に作ってもらって間に合いましたが…。
それから、送迎を行うことで混雑した時間帯に通勤を余儀なくされました。復職後は通勤時間が2.5倍になったんです。
なので、どれくらい通勤時間が変化するかも確認した方がよかったなと。
Uさん:申し込み期日をしっかり確認して、いくつかの園を見学すべきだったと思います。
園ごとに理念や方針が異なるので、自分と子どもに合った園を選択できた方が良かったです。
ーー 最後に、保育園選びや保活で悩んでいるお父さん・お母さんへ一言お願いします。
Nさん:いろいろな角度から総合的に判断しないといけないと、気負ってしまう方もいらっしゃると思いますが、親があれこれと悩んでいても、子どもは意外とどこでもお友達と楽しんで過ごせるようになると思います。
地域によっては保活が非常に厳しいのが現状ですが、入園までの期間は、お子さんと一緒に過ごせる貴重な時間と思って楽しんでください!
Uさん:お子さんのために、様々な設備が整った園でなければ!と力を入れていらっしゃるご家庭もあるかと思いますが、それでは落選した時に落ち込んでしまって、かなり疲れや不満を感じてしまうと思います。
子どもは案外親が心配するよりも強くて、適応能力が高いので、たいていの場所で楽しく過ごせることができると思います。
あまり神経質にならない保育園選びを行っていただければと思います。
入園する前はいろいろな不安があると思いますが、いざ入園してみると、親の不安をよそに子どもはのびのびと過ごし始めますよ。
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